人は自ら正そうとする存在

News

お知らせ

人は自ら正そうとする存在

子どもたちを見ていると、私たちはつい「教えること」や「正すこと」に意識が向きがちになります。しかしマリア・モンテッソーリは人間という存在には、もともと、自ら誤りに気づき、よりよい状態へと向かおうとする力や意思が備わっているということを科学的な観察によって発見していました。
それは外から与えられるものではなく、内側から静かに働き続ける、いわば自然の神秘とも言える力です。

モンテッソーリ教育は、この人間の根源的な性質に深い信頼を置いています。子ども達は内在的に「自らを完成へと導こうとする力」を持っているのです。だからこそ私たちは、その内なる働きを妨げることなく、子ども自身が気づき、試し、整えていく過程を大切にしたいと思います。
モンテッソーリの教具や環境の中には、「気づき」へとつながる工夫が丁寧に織り込まれています。子どもはその中で試行錯誤を重ね、自分自身の力で秩序を見出していきます。その経験は深く内面に根づき、確かな理解と自信へとつながっていきます。

 

しかしその一方で、子どもの姿は常に同じではありません。内側の力がよく働いているときもあれば、感情や状況の中で揺れ動き、自分でもどうしてよいかわからなくなるときもあります。そのようなとき、子どもが何を必要としているのかは、一人ひとり異なります。
だからこそ大人には、子どもをよく観察し、その時々の姿に応じて必要を見極めることが求められます。あるときは十分な時間と余白を用意すること、またあるときには、より明確な秩序や方向性が感じられる環境を整えること。そのいずれもが、子どもの育ちを支える大切な関わりです。
重要なのは、いずれの場合においても、大人の関わりが子どもの内なる力に代わるものではなく、それを支え、引き出すものであるという点です。環境を整え、関わりを調整しながら、子どもが自ら気づき、自らを整えていく道筋をそっと支えていきます。


人は本来、よりよくあろうとする存在です。その傾向性があるからこそ文明が発展し世界は前進してきました。今目の前の子ども達の中にもその目覚ましい力が働いているのです。その力を信じ、子どもの姿に丁寧に向き合い、その時にふさわしい援助を重ねていくとき、子どもが自らを完成へと導こうとする働きは、確かに花開いていくでしょう。


その歩みを支える環境を整えることこそが、私たち大人にできる最も大切な役割なのだと感じています。

 

フロンティアキッズ グローバルスクール

施設長 眞島 拓也