トキの姿に学ぶ

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トキの姿に学ぶ

 7月になり、これから暑い時期に突入しますが、目いっぱい夏を楽しみたいものですね。園でも楽しい水遊びが待っています。

 

 先日、NHKスペシャルで「トキ復活」という番組を見ました。映像の中で夜中にテンが、枝の間で眠るトキのつがいを狙って忍び寄ってきましたが、間一髪というところでトキは飛び立ち逃げおおせました。また、別の映像で、やや大きくなった子どものトキが、自ら餌を見つけ、くちばしに加えるのですが、うまく口の中へ持って行けずに落としてしまいます。親鳥はその様子をそばでじっと見守っているのです。人間である私なら、きっと子どもに代わりにとって食べさせたかも・・・と思いました。自然の中で生きるものの逞しさを感じた番組でした。

 

 今年度、幼児クラスでは「すくわくプロジェクト」の取り組みとして「自然」をテーマに取り上げ、自然に関する探究を行ない始めています。子ども達は毎日の散歩の中で、虫に興味を持ち、初めは踏んづけていた蟻も仲間と思えるようになったのか、じっと様子を観察したり、「ほいくえんにもってかえっていい?」と言って袋に入れて持ち帰り、その後、容器に入れて飼っていました。「えさはなにがいいの?」「きんぎょのえさはどう?」などと子どもの発言を保育士が受け止めて、ひとまず金魚の餌をあげて飼ってみたそうです。ただ虫の命には限りがあり、やがて昇天した様子で、土に返しに行ってました。

 

 弊社でもSDGsに取り組み何年か経ちますが、温暖化が進みあちこちでその影響が出ています。当園で取り組んでいるSDGsは「食事の残食をなくす」とか、「エアコンや電気を散歩の時には必ず消す」とか、「廃材を保育に利用する」等々いろいろ工夫していますが、なかなか世界的には温暖化が解決する方向に進むのは厳しそうですね。子ども達が「自然」の探索をする中で、「なんでだろう?」「どうしてこうなるのかな?」などと沢山の気づきをしていければと思います。幼児期にこのような探索を経験した子は、大人になってからも色々と考えていけるのではないだろうかと期待しています。保育士にも、子ども達の「不思議の心」に寄り添い、大人がすぐに答えを出すのではなく、共に考える気持ちになってもらうということを期待しています。まさに、子どものトキが餌を探す姿を、そばで見守る親鳥のようにですね。

 

 今回見た「ドキュメント」の最後で伝えていた、「トキが住める環境が人も住める環境」とのコメントが心に残りました。

 

フロンティアキッズ上町

                         施設長 田原 彰子