幼児教育における国際教育

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幼児教育における国際教育

 今回は当園の最も大きな特色の1つである国際教育について考えてみたいと思います。

幼児教育における国際教育は、子どもたちが多様な文化や視点を知り、物事をグローバルな視点で考える力を身につけることを目的としています。その中で私たちの願いは、子どもたちに社会や世界の多様性を理解し、相手を尊重できる心の基盤を築いてもらうことです。

 

 現代社会では、性別・文化・価値観・障害や健康状態・ライフスタイルなど、さまざまな側面で多様性が重視されています。今日の多様性を重んじる価値観そのものも、グローバル化によってもたらされていると言えます。
幼少期から多様性を理解し、相手を尊重できる心を育んでおくことは、言葉や容姿、タイプの違い等から生じてしまういじめの問題をはじめ、就学後の人間関係の問題を減らすことが期待できるでしょう。

 


 現在は、グローバル企業の台頭やテクノロジーの発展により、グローバル化がますます加速しています。世界中どこでも同じような消費行動や生活様式が見られるようになり、豊かさの共通の形として現代人のユニーバーサルな生活様式として定着しつつあります。一方で、伝統的な姿は薄れ、文化による味わいが損なわれてきているとも言えるかもしれません。資本主義の加速とAIの進化により今後ますますこの傾向が強まっていきそうです。一方でナショナリズムや自国第一主義の高まりなど、反動も生じています。移民問題などが生じ、自国の伝統や価値観を守ろうとする反動が起きているようです。

 

 こうしたグローバル化が進む世界の中で、自分の文化や歴史、アイデンティティを大切にすることも共に重要です。モンテッソーリ教育の「個の確立」は、自分自身を知ると同時に自分の存在意義や役割を理解することを意味します。幼児期に自分と向き合う経験は、社会性や協調性の基礎となり、やがて共同体の中で自分を活かせるようになることにつながっていきます。自分を知ることは、他者や社会に貢献する基盤となります。世界の文化や歴史を学ぶと同時に、自分のルーツや価値観を知り、これを大切にすることで、グローバルな視野を持ちながらも、よりバランスの取れた姿勢を築くことができ、国際社会の中でより自分らしく生きていく道が見えてくるのではないかと思います。


 幼児教育における国際教育は、多様性の尊重やアイデンティティの確立を通じて、子どもたちが今後ますます加速するグローバル社会に適応し、他者と協調しながら自分らしく生きるための基盤を作ることを目指すものです。グローバル化の進展とともに、こうした教育の重要性はますます高まっていく一方ではないかと思います。

 

FrontierKids Global School
施設長 眞島 拓也