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「人口動向『2030年の崖』と今年度のチャレンジ」

2024年4月


 今年2月発表の2023年の出生数(外国人含む速報値)は758,631人で、前年から5.1%減少。減少ペースは想定より速く、この傾向が継続し、毎年3.6%減ると2035年にも50万人を割るそうです。結婚適齢期の人口が急激に減少する「2030年の崖」を超えると、出生数の反転は難しいとのことです。国立社会保障・人口問題研究所は2070年に50万人を割ると予測していましたが、それが遥かに早まることになってしまったようです。婚外子が少ない日本では、婚姻数が出生数の動向に直結。東京財団政策研究所の2022年試算では、コロナ禍の3年間で166,000組もの婚姻が失われたそうで驚きました(2023年の婚姻数は前年比5.9%減の約49万組)。

 

 岸田総理が「2030年代に入るまでが少子化トレンドを脱却するラストチャンス! 2000年には120万人の出生数があり、この世代が結婚適齢期を迎える2030年までの脱却が不可欠。」とのこと。婚姻数を回復する環境として、年収や安定的雇用も大いに関係してきますから、最低賃金の引き上げや時短正規職員や非正規からの転換なども必要策となります。子どもを産みやすくする環境づくりの為には、量・質ともに充実した子どもの預け先、男性の育児休業、児童手当の拡充などが必要です。一方人口減社会への対応策として、コンパクトシティーの推進や専門技術を持つ外国人の受け入れから移民受け入れについても議論が必要とあの手この手の策が計画されています。

 


 弊社は正に「子どもを産み育てやすくする環境づくり」で社会貢献することを目的とする会社です。待機児童問題が一段落した今、次のステージで「子どもの最善の利益」の為に、第一に掲げるのは「保育の質向上」です(縦軸の推進)。今年度特に強化したい点についてご紹介させていただきます。①アクティブラーニング(主体的・対話的・深い学び)の推進:モンテッソーリ教育、グローバル教育、食育に加え、対話力や表現力などの育成のための教育活動時間を設けていきます。②職員研修の強化:昨年度弊社では、職員がいつでもどこでも学習できる動画コンテンツを作成しました。今年は計画的視聴で知識・スキルの向上を目指します。③ICTの拡充:保護者様との連絡ツールや保育計画や記録のデジタル化により、保護者様への利便性を図るだけではなく、職員が余裕をもって保育に集中できるよう計らいます。


 また、第二に「保育のフィールドを広げる」試みを今後も続けていきたいと思っています(横軸の推進)。昨年6月に、児童発達支援事業所:Frontierkids Mio Tesoro(ミオ テゾーロ:私の宝もの)を開設しました。モンテッソーリ教育の起源は、マリア・モンテッソーリ医師による発達障害のお子さんの研究から始まっています。現在当事業所内は、モンテッソーリ活動環境の部屋と感覚統合運動の部屋で構成され、多くのお子さんの笑顔が広がっています(私事ですが、昨年度、「初級モンテッソーリ児童発達支援士」の任意ディプロマを取得しダイバーシティについても多くを学ばせていただきました。事業に生かしてまいりたいと思います。)。


 今後も、全ての子どもたちの明るい未来の為に、尽力してまいる所存です。
 今年度もFrontierkidsをよろしくお願いいたします。

 

株式会社フューチャーフロンティアーズ 代表
株式会社ウェルステート 顧問

橋本恵理

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