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「オリンピック選手を育てる褒め方」

2021年 9月

 今年の夏も猛烈な暑さが続きましたが、だんだんと秋の気配が近づいてきました。7月・8月に開催された東京2020オリンピックでは各国の選手達が素晴らしい感動を我々に与えてくれました。自国開催ということもあり、多くの方がテレビの前で声援を送っていたことと思います。私も今まで以上に多くの競技をテレビで観戦することが出来、改めてスポーツの力を感じることが出来ました。

 そんな東京2020オリンピックに出場し、惜しくも予選敗退となってしまった体操日本代表 内村航平選手の幼少期にまつわるエピソードを紹介させていただきます。

 内村選手はこれまでオリンピックに4度出場しており、オリンピックでの個人総合2連覇など数々の偉業を成し遂げた選手ですので、多くの方がご存知かと思います。そんな内村選手ですが、子どもの頃はおとなしく、引っ込み思案な性格で身体も弱かったそうです。最初は中々結果が出なかった内村選手ですが、お母様は決して内村選手を否定せず、結果よりも努力の面を見て、とにかく褒めることを続けられたそうです。結果よりも努力をしている部分を具体的に褒めてあげることによって、どんな結果でも体操へのやる気につながり、内村選手は努力を続けることができました。そして次第に、そのやる気と努力は良い結果へとつながってきたそうです。

 この結果よりも努力の面を褒めることについては5月に全職員向けに行われた百枝義雄先生によるモンテッソーリ研修の中でも学びました。この研修では「自分でできる子に育つ ほめ方・しかり方(島村華子先生著)」を題材に、職員同士で褒め方のシミュレーションを行いながら、自分でできる子に育つ褒め方について学びました。「すごいね」「いい子だね」といった具体性に欠けた表面上の褒め方である“おざなり褒め”や「頭がいいね」など、見た目・能力・性格にフォーカスした“人中心褒め”ではなく、「がんばってやりとげたね」など、努力・姿勢・やり方にフォーカスし、具体的に褒める“プロセス中心褒め”こそが子どもが何事も自分でできる子に育つ最適な褒め方であるといった内容でした。9月の第2回目の職員研修では自分でできる子に育つ“り方”について学ぶ予定となっております。

 内村選手のお母様がこの「プロセス中心褒め」を自然と取り入れていたことにとても驚きました。お母様のこうした働きかけにより内村選手のこれまでの活躍があるのではないかと思います。私も子ども達と関わる際は子ども達の努力・姿勢・やり方に着目し、この「プロセス中心褒め」を意識してこれからも接して参りたいと思います。

フロンティアキッズ本部 久下

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