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虹(Rainbow)

                                   2017年8月 巻頭文

 夏の季語のひとつに「虹」があります。
この虹、日本では古くから「赤・橙・黄・緑・青・藍・紫」の7色とされてきましたが、実は虹を7色と認識するのは日本や韓国などの限られた国だけです
 アメリカやイギリスなどでは藍色を除いた6色と認識され、ドイツなどでは更に橙色を除いた5色が
常識です。万有引力で有名なアイザック・ニュートンが太陽光をプリズムで分解したとき7色と考えたことから、学術分野では虹を7色と定義するようになり、日本でもそれを受けて明治の初めごろから虹は7色という考え方が定着してきたようです。
 また日本はもともと色に対してとても繊細に区別してきました。    
無限の色の違いに細かく名前を付け、その数は伝統色と呼ばれるもので約500弱あります。
その感性が虹の色の中で赤と黄色との間に橙色を見つけ、青と紫との間に藍色を見つけ、
7色とすることになったのかもしれません。
 さてその虹、肉眼で7色をしっかりと見わけられるでしょうか。なかなか難しいことだと思います。
モンテッソーリの感覚教具の中に色板第三の箱という教具があります。
これは、黒・茶・紫・青・緑・黄・橙・赤・桃の9色がそれぞれ7階層の明度で塗り分けられていて、
暗い色から明るい色へと並べていく教具です。
この第三の箱をひっくり返してしまった時、大人は正直困ってしまいます。
桃の濃いほうの色と赤の明るい方の色、橙の明るい方の色と黄の暗い方の色などの区別がつきづらいからです。
しかし、感覚の敏感期にいる子どもたちは、大人には分かりづらいその違いをしっかりと見分けて並べていくことができます。
そんな子どもたちにとって、もしかしたら虹は7色以上に見えているかもしれませんね。
 夕立の後など、夏は虹が出やすい絶好の季節です。雨上がりの空にぜひお子さんと一緒に虹を
探してみてはいかがでしょうか。
                          フロンティアキッズ上馬 施設長 伊藤由子

          
⇑子どもたちお気に入りの英語絵本           ⇑ Double rainbow!

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