先日の冬季オリンピックでは、史上最多のメダル獲得となり、大変盛り上がりましたね。
選手が表彰台で喜びあう様子はもちろん印象深いものでしたが、その背後やコートの外で選手を見守るコーチやスタッフの姿、時には選手以上に喜びを爆発させている様子にも目が留まりました。表に立つ人が注目される一方で、その活躍は多くの支えによって成り立っていることを、改めて感じさせられます。
この「支え合い」は、スポーツの世界に限らず、私たちの社会のあらゆる場面にあり、園での生活も、子どもたちの日々の暮らしも、実に多くの人々の思いや働きによって支えられています。
地域の方々が子どもたちにあたたかく声をかけてくださること、戸外あそびを見守ってくださること、季節の行事を通して子どもたちと関わってくださること、保護者の皆様が保育園の活動に興味を持って一緒に作り上げてくださること、そうした一つひとつの関わりが、子どもたちの安心や成長につながっていると感じます。
以前、子ども食堂に関する新聞記事で、食堂で横暴に振る舞う中学生に運営者が小さい子と同じようにお世話をしている様子に、周囲が「むしろ手伝わせるべきなのでは」と意見したところ、その方が「彼らはお世話してもらった経験がない」「人は自分がしてもらったようにしか、人にしてあげられない」とお話しされており、非常に納得したことがあります。
やさしさや思いやりは、誰かから受け取った経験があってこそ、心の中に育まれていくものなのだと思います。
地域のあたたかさや周囲の人々の思いやりは、子どもたちの中に静かに積み重なり、やがて未来の誰かを支える力へと変わっていきます。
子どもたちが笑い、遊び、挑戦し、時には悩みながら成長していくその背景には、数えきれないほどの支えが重なっています。
これからの季節は、進学や転園など新しい環境へと進む子どもたちもいます。新しい場所では期待とともに不安もあるかもしれません。
しかし、どこへ行っても、子どもたちは決してひとりではありません。地域の人々、友だち、家族、そしてこれから出会う多くの人々が、子どもたちを支え、見守り、励ましてくれることと思います。
そうやって育まれた子どもたちもまた、誰かの支えとなる存在へと育っていくのではないでしょうか。友だちに寄り添うこと、困っている人に手を差し伸べること、思いやりの気持ちを向けること。そうした小さなおこないが、誰かの力となり、社会を支える一部となっていきます。
たくさんの支えの中で育つ子どもたちが、これからも人とのつながりを感じながら、自分らしく歩んでいけますように、そして、支え支えられながら活躍していくことに、少しずつ気づいていってくれたらうれしく思います。
フロンティアキッズ上馬
施設長 伊藤 由子