今回は睡眠と生活リズムについてお話をさせていただきます。
乳幼児にとって、睡眠は単なる休息ではなく、「身体をつくる」「脳を整理する」「心を安定させる」という非常に重要な役割を担っています。特に成長に関わるホルモンの分泌と睡眠には深い関わりがあります。
睡眠中に分泌される重要なホルモンとして主に2つ、成長ホルモン(身体をつくる)とメラトニン(睡眠リズムを整える)があります。
成長ホルモンの役割は骨や筋肉の成長を促すほか、傷ついた細胞の修復や代謝の調整を行います。分泌のタイミングは寝入ってから最初に来る「深い眠り(ノンレム睡眠)」の時に1日の分泌量の約70%~80%がまとめて分泌されるとのことです。何時に寝たかに関わらず、寝始めの約1~3時間に最も多く分泌されることが分かっています。
メラトニンの役割は「睡眠ホルモン」と呼ばれ、自然な眠気を誘うほか、抗酸化作用や成長ホルモンの分泌をサポートする働きがあります。分泌のタイミングは、暗くなると始まり、深夜2時ごろにピークを迎えます。朝日を浴びることで分泌が止まり、体内時計がリセットされます。
ここでなぜ「早寝」が推奨されるのかをお話したいと思います。成長ホルモンは「寝始めの3時間」に出るなら、遅く寝ても良いのでは?と思うかもしれません。しかし、早寝には以下のメリットがあります。
・分泌量の最大化:成長ホルモンは深夜にかけて分泌量が増える傾向があり、夜更かしをするとピーク時の分泌量が減ってしまうという報告があります。
・睡眠の質:深夜以降は徐々に眠りが浅くなるため、深い眠りをしっかり確保するには、夜の早い時間から眠りにつくのが理想的です。
・メラトニンとの相乗効果:メラトニンの分泌ピーク(深夜2時ごろ)に合わせて熟睡していることで、より効果的に成長ホルモンが働きます。
最後に質の良い睡眠のためのポイントをあげてみましょう。
1.朝、日光を浴びる:メラトニンの分泌をリセットし、夜の寝つきを良くします。
2.寝る前のルーティン:絵本を読む、スキンシップをとるなど、リラックスする時間を持ちます。
3.照明を落とす:強い光はメラトニンの分泌を妨げます。寝る1時間前から部屋を暗くするのが効果的です。
4.食事と入浴:寝る2時間前までに済ませるのが理想です(体温が下がるときに眠気が強まるため)
不規則な生活リズムを正しくしていくのは簡単ではありません。少し時間がかかるかもしれませんが、ゆっくり調整していければ良いと思います。生活リズムが整い、眠りにつく時刻が安定していくと、子どもの成長や精神の安定につながっていきます。
Frontierkids Kagacho 主任