マリア・モンテッソーリの長年にわたる観察は、人類全体に渡って共通する「人間の傾向性」を与えられて生まれることを明らかにしました。探求心、秩序愛、コミュニケーション欲求、自己完成へ向かうことなどです――これらは文化や時代を超えた普遍的なもので、子どもたちはこの内なる傾向性に基づいて、世界を探り、秩序を求め、他者とつながり、自らを高めていきます。それは、誰の教えも受けず海へ向かうウミガメの赤ちゃんのように、生命そのものに刻まれた神秘的な導きです。
この導きを、モンテッソーリは「内なる教師」とも呼びました。子どもたちはこの精神深くに潜む種を貫くような力に導かれ、発達の各段階で「はいはいをしよう」「言葉を話そう」「友だちと遊ぼう」と自然に促され、発達の道筋をたどっています。子どもがこういう意味で真に求めていることが環境と一致したとき、子どもは一つの作業に没頭し、繰り返しを喜び、大人が驚くほどの集中力を発揮したり、満足感に溢れるような様子を示します。ここに、真の成長の姿があります。
しかし何らかの理由で子どもがこの力が発揮できない場合は、子どものエネルギーが別の方向に流れてしまい、癇癪や逃避行動などで示され、その時は子どもも苦しい思いをします。大切なのは、そうしたサインに気づき、一人ひとりの成長段階や傾向性に合ったふさわしい活動や自由と秩序の空間などの環境を整えることです。こうした環境が調整されれば、内なる教師は再び働き、子どもは自発的に可能性を花開かせてくれるでしょう。
子どもの成長は大人の努力の賜物のように見えて、本質的には子ども自身が持つ無限の可能性と内なる導きの力によるものです。私たちにできるのは、その力を信じ、発揮される場をひたすら準備し続けることです。ぜひ引き続き園とご家庭で一丸となって、このように可能性に満ちた子どもたちの成長を一緒に支えて参りましょう。
Frontierkids Global School
施設長 眞島拓也