今年度も今月1か月で終わりになります。この一年、泣いたり笑ったりそして、いろいろな体験をして感動したり・・とそれぞれに思い出深い一年になったことと思います。残りの1か月も楽しく過ごしたいと思います。
新聞記事で「正義の黙想」という像のことが記されてありました。米連邦最高裁の玄関にある座像だそうで、像が抱えている女性の女神像は目隠しをしているそうです。‶どんな人物であろうと先入観も恐れもなく、平等に裁く″という意味があるそうです。
見た目とか、他人から聞いた話で‶こういう人″と思ってしまうことがありますよね。そこが落とし穴というか深く見ることができなくなったりする点だったりします。「いいとこ探し」ということがあります。これはまやかしだと嫌う人もいますが、「まずいところはあるが、必ず良いところもある」と私は思っています。かつての経験からですが、以前いた保育園で「いいとこ探し」を0歳児クラス4人の保育士で行なってみました。出し合ったところ、お互いに気づかないところで良さに気づき、それ以後の関係作りも変わってきました。
過日、この園でも職員同士で「いいところ」を出し合ってみました。言われた方も、自分が日頃自分の欠点だと思っているところが良さだと言われ、自分を再発見したり、励まされたりしたということがありました。子どもの場合も同じで「この子はこういう子」と思って見るとそこから抜け出せないことがあります。その子がやることなすこと、「しかたないね」とあきらめてしまったり「この子のやることだから・・・」と、もしかしたら伸びる芽を摘んでしまったり・・・とそのようなことがなかっただろうかと長い保育経験を振り返った時、不安になる事があります。ただ、そう思っていた子がある時思いがけないことをやってのけたりした時には「できたね!!」と大いにほめてあげたことも多々あったので、全くその子を否定していた自分ではなかったんだなと、不安から抜け出すこともできていたのですが・・・・。
来年度の行事等の話を職員で話し合いましたが、その中で私たち職員の勉強会についても話に出しました。世間では「不適切保育」が取りざたされ、世田谷区においては、「世田谷の保育の質ガイドライン」が改訂され、子ども一人ひとりの人権についてしっかり考えようという流れが出来ています。私立保育園の園長会でもその点についての各園の保育について紹介されています。当園でも「子どもを取り巻く環境(人的・物的)」を考えようと、「日々の子どもの様子から自分の保育を振りかえる」学びをより充実させていこうと計画しています。子どもも職員も伸びる保育園でありたいと思います。さて、あと1か月で新学期が始まりますが、残り1か月で。子ども達の良さをうんと伸ばし、新学期を期待をもって迎えられるようにしてあげたいと思います。
下記は、この園のお子さんとお母様との会話です。
①「マッチ売りの少女」を読んだあと、母「この子に会ったらどうする?」という問いにその子は「たすけてあげる」
母「今日助けても明日もお腹空いているんじゃない?」の問いには、
子「あしたのぶんは、おべんとうつくってあげる! それでからになったらあらって、またあたらしいのをわたす」
②バレンタインの日のこと、
母「バレンタインは大好きな人に『大好き』って伝える日だよ」
子「だいすきって、すごくやさしいきもちになること?」
相手を思いやるやさしいお子さんに育っていることに感動しました。このように相手を思いやれる子に育てることも私たち職員の仕事の一つです。保護者の方々と共に子どもを真ん中にして育てていきたいと思います。
フロンティアキッズ上町
施設長 田原彰子