「お仕事」をずっと楽しく

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「お仕事」をずっと楽しく

 大人である私たちは、毎日勤労を行っています。仕事には責任が伴いますし、一日の最後には疲労感でいっぱいになり、やりがいや楽しみも感じられなくなってしまうことも多いと思います。

 

 モンテッソーリ教育では、子ども達の活動は「お仕事」と呼ばれています。大人が行う勤労とは若干意味が異なり、遊びを通して自分の身体を育てていく行動を指し、子ども達は毎日夢中で取り組んでいます。遊びは楽しいので、大人から見たら楽しいことを毎日できればそれは幸せだと思うでしょう。しかしながら、子ども達には触ったらいけないものや、してはいけないことなどの制限がとてもたくさんあるので、大人が想像するよりも十分に楽しめていないかも知れません。もし大人である私たちが職場の環境の中で、禁止事項がとても多く、上司から与えられた業務や指示されたやり方以外は許されず、効率よく正確に遂行するための工夫もしてはいけないという勤務環境であれば、やる気や意欲はなくなってしまうと思います。モンテッソーリ園に通う子ども達は、自由がある程度保障されていますので、その中で子ども達は集中して自分の目と手と頭を精一杯使って工夫し、試行錯誤しながら目の前の遊びに臨みます。試行錯誤しながら取り組み、目的が達成された時に自分に対する基本的信頼感や自己肯定感が育まれ、それを繰り返す中で、子ども達はこれからの人生を充実させていくことができるのです。

 

 大人と子どもの「お仕事」の意味合いは少し違うかも知れませんが、試行錯誤の上で業務を遂行していくとで、やりがいや楽しさを感じられたり、成長を感じられたりする点や、一日の大半を占めている点など、共通点は多いです。子ども達が「お仕事は楽しい」と思いながら大きくなって、人生の後半も「お仕事が楽しい」と思えていたら、それは本当に素晴らしいことだと思います。もし機会があれば、子ども達には皆様のお仕事を紹介したり、お手伝いをしてもらったりしてみてください。大人が楽しく「お仕事」をしていることや充実した人生を歩んでいることを示したり、伝えたりするのはとても大切な人間としての模範だと思います。

 

 1123日には勤労感謝の日があります。子ども達が日頃から楽しく「お仕事」ができているのは、みなさまのご理解があるからだと思います。いつも園運営にご理解・ご協力いただきありがとうございます。当日はごゆっくりお過ごしください!

 

Frontierkids Ichigaya

浅野公介