東京都は2025年度に放課後支援事業である学童クラブに独自の認証制度を導入すると発表しました。これは開所時間や職員数、床面積などの条件を満たした学童クラブを東京都が認証し、運営費を補助する制度となります。学童の待機児童解消を目的に作られる制度となりますが、基準達成にはハードルがあるとの声も出ています。
学童クラブ(学童保育)とは仕事で保護者が自宅にいない小学生を対象に居場所を提供する事業となります。東京都の学童クラブ(民間学童クラブ含む)は2010年の1,676か所から2024年の1,981か所へ増えてはいますが、学童クラブの利用者も84,905人(2010年)から137,682人(2024年)へ増加しており、それに伴い待機児童の数は1,339人(2010年)から3,731人(2024年)と3倍近く増加しています。
この東京都の動きはこれまで中々手の届かなかった“小1の壁”問題の解消に向けても大きな動きになるかと思います。
小1の壁とは子どもを保育園から小学校に上げる際、直面する社会的な問題です。保育園では、延長保育があるところも多く、ある程度遅い時間まで子どもを預かってもらうことが出来ますが、公的な学童クラブでは通常18時で終わってしまうところも多く、子どもが家で一人で過ごす、またはお迎えを早くするために仕事を早く切り上げねばならず、保護者が仕事をしながら子育てをするうえで、両立が難しくなることになります。
今回の認証学童では開所時間は最低でも午後7時まで、さらに午後7時を超えて開所することも出来るため、働く保護者にとっては利用しやすいものになるかと思います。
このように今後の動向が注目されている学童クラブですが、小学生の子どもたちが学童クラブで過ごす時間はどのくらいかはご存知でしょうか。
小学生が放課後と長期休みに過ごす時間は年間約1,600時間と言われています。これは小学生が小学校で過ごす約1,200時間より年間約400時間も多く、いかに学童クラブで過ごす時間が大切なものであるかがわかるかと思います。
私は以前、弊社民間学童クラブのFrontierkids Global Afterschool(FGA)で指導員・リーダーを約5年間務めておりました。FGAでは勉強指導や外遊び、理科実験などのイベントの実施、遠足・キャンプなどの活動でこの約1,600時間を最大限に生かし、子どもたちとたくさんの有意義な時間を過ごすことが出来たと思っています。
学童クラブでは低学年~高学年の子が一緒に過ごし、様々な活動を通して、社会性やコミュニケーション力、探求心、創造性、自己肯定感等の非認知能力を育む場としてとても良い環境だと考えています。

当時一緒に過ごしていた子どもたちも現在では高校生~社会人となっており、多様な分野で活躍してくれていることと思います。下記の写真の当時小学校1年生だったFGAのOBである男の子たち(3名とも早稲田フロンティアキッズ【現フロンティアキッズ曙橋分園】卒園)は高校3年生となり、サマーキャンプやスキーキャンプでは子どもたちのサポートをするボランティアとして現在も参加してくれています。
当時はわんぱくで私ともぶつかることが多かった男の子たちですが、現在ではキャンプで大活躍してくれており、子どもたちにも大人気のお兄さんに成長していて、驚くと同時に大変嬉しく思っています。当時での活動が彼らにとって少しでも成長につながっているのであればこれほど嬉しいことはありません。今後も子どもたちの成長に繋がる活動を数多く実施し、未来を担う子どもたちのサポートが出来ればと思っております。
株式会社フューチャーフロンティアーズ
経営企画室 久下 慶太