いろいろな国を知ることの意味〜日本とイギリスの「ちがい」と「おなじ」を探して~

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いろいろな国を知ることの意味〜日本とイギリスの「ちがい」と「おなじ」を探して~

 先日、子どもたちと一緒にイギリスについて学ぶ活動を行いました。日本とイギリスについて両国の身近な働く車の違いや、犬や猫の種類、「お茶」の文化のお話まで、たくさんの発見をみんなで分かち合いました。

 

 日本とイギリスは、どちらも大陸に面した島国という共通点を持っていますが、国や文化の成り立ちなどにも似ている点が見られます。例えば、両国は、どちらにも皇室や王室があり、歴史の長い時間を通して大陸の国々と関わりながら、独自の文化や社会を築いて大切にしてきました。その真価は今日の国際社会の中でも高く評価されています。


 それぞれのちがいを知ることで、「自分たちの国にはどんな良さがあるのかな?」と考えるきっかけになります。反対に、似ている点を見つけることでも、初めて会う人や遠い国の人ともつながりが持てることを知ります。

 以前のコラムで、モンテッソーリ教育の「個の確立」について触れましたが、子どもたちは、日々の生活や活動を通して「自分」という存在を発見し、理解を深めていきます。そして、「自分」を大切にできるからこそ、他の人や他の国の文化も大切にできる心が育っていきます。これは、大きな社会や世界の平和を守っていくための決して小さくない一歩だとおもいます。

 世界には、私たちと違う考えや文化を持つ人がたくさんいます。でも、それぞれの「違い」を理解し、お互いを認め合うことは、平和な世界を守ることに欠かせないことです。日本とイギリスも、過去には大きな戦争を経験しました。
1971年の天皇のイギリスへの公式訪問では、一部戦争責任をめぐって反日デモも行われていました。しかしその後約50年の歳月が経ち、昨年6月の天皇の公式訪問では、大歓迎を受け、両国の良好で強固な特別な関係が国際社会に示されました。今や日本文化は西洋社会においても憧れの的となる場面が多くなっています。こうして私たちが平和に暮らしていられるのは、たくさんの先人たちの努力や知恵があったからです。

 

 長年当たり前に感じていた世界平和の大切さが、ふと痛感させられる今日この頃ですが、このような時代にこそ、私たち大人は子どもたちと一緒に、さまざまな国や文化について学び、考え、お互いを大切にできる心を育てていきたいものですね。それは現在の世界平和を子ども達の世代のために、未来へと守り受け継いでいくことに繋がるのだと思います。

 

Frontier Global School施設長
眞島 拓也