2024年1月

　皆様にとって2023年はどのような年でしたでしょうか。

　新型コロナのパンデミックはひとまずの落ち着きをみせましたが、今も世界をみれば各地で終わりの見えない紛争、種々の環境問題などなかなか解決の糸口のみえないネガティブな出来事がある一方では、AIなどの技術の発展もChat GPTといったサービスの出現によりその技術の大衆化が進みました。まさに変化が激しくスピード感がある時代だと感じるところです。

　学習指導要領にも定められた日本の教育のテーマでもある「生きる力」の育成は、このような時代を生き抜くための力を獲得することを目標としております。生き抜くのみならず前述の社会的課題の解決などよりよい社会の実現を目指すようなエージェンシー（当事者意識）をもった人間を育てることが学校教育の目標といえるでしょう。

　我々のような幼児期に携わる事業者の役割としては、その生きる力に繋ぐ基礎の部分を担うことかと思います。フロンティアキッズにおいては、モンテッソーリ教育を導入しており、そこで培われる自立心や自己肯定感といったポイントはまさに「生きる力」の基礎である反面、そもそも日本では謙遜や謙虚さが美徳とされる風土もあり、「発信力」「対話力」といった点では、更なる注力が必要なのではないかと考えていた次第です。

　そのような背景の中、フロンティアキッズの3歳児以上の園では、アクティブラーニングを日常の保育・遊びの中に組み込み、保育者の物的・人的サポートを開始させます。
　アクティブラーニングとは「主体的」「対話的」で「深い学び」と定義されますが、具体的には、子どもたちの興味・関心をスタート地点として、グループでの議論や対話、グループワークなどを通じて行われる能動的な学習です。

　グループの中での子ども同士や保育者との対話や、学びを発表することを通じて「対話力」「発信力」などを培い、モンテッソーリ教育と並び、「生きる力」へと繋げていきたいと考えております。フロンティアキッズの名の通り、エージェンシーを持ち将来を自ら切り開いていくお子様の一助になるべく今年も精進していきたいと考えております。

　本年もどうぞよろしくお願いいたします。

株式会社フューチャーフロンティアーズ 取締役
株式会社ウェルステート 本部
佐伯直也